「別に勝てなくてもいい」の積み重ねが負ける原因。腕が良くても負けるトレーダーにならないために。

みきまるファンド(@mikimarufund)さんという投資のブログの中で、このような記事を見つけました。

みきまるファンド:『腕が良くてもけっして偉大なトレーダーにはなれない人がいるのはなぜだろう。』

引用

 自分はこれまで20年間を日本株市場で戦ってきました。常に首が折れるくらいに無理目の高い資産目標を掲げ、かつブログやツイッターで膨大な情報発信をしながら、同時に多くの他の投資家の戦いを見つめ続けても来ました。そして、「株式投資に関する知識もそして経験も豊富にあるのに、長期成績が意外なほどに振るわず、未だにちっぽけな資産額に留まっている方」がたくさんいることに気づいていました。
 

 そしてそういう方々に共通するのは、「別に勝てなくてもいい」と頻繁に自分に対する言い訳を発言していたり、他の投資家をディスったり皮肉を言ったりすることばかりに集中していて、本人の投資家としての夢や目標が全く見えない人がとても多いということでした。要は、「貴重な精神エネルギーを浪費していて、自らの旗を掲げていない」のです。

ゴールを決めても、「別に勝てなくてもいい」と、やる気をなくしてしまうのはよくあることです。しかし、明確なゴールを設定することは、本当に重要だと教えてくれます。

 

今回は、ゴールを決めるための値動きの仕組みを理解して行きましょう!

値動きの仕組みを理解しよう!

株式や先物やオプションの価格が一ティック(呼び値)上か下に動くのに何が必要だろうか。答えは、現在の価格で執行すべき買い注文数と売り注文数に開きがあることだ。売り注文数よりも買い注文数のほうが多ければ、価格は上がる。逆に、買い注文数よりも売り注文数のほうが多ければ、価格は下がる。実に単純な話だ。だが、ほとんどのトレードでも言えるが、一見すると単純に見えることの裏には、本当に起きていることを理解していないと、上達度に大きく影響する意味がいくつか隠れている。

したがって、注文の流れに応じて変化する値動きの根本原因をすべて徹底的に理解しておくことが非常に大切である。このことはいくら強調しても、し足りない。値動きから利益を得ることがあなたの目的ならば、相場分析の結果がどう見えようと、損をするリスクを取り除くために、あなたができることは何もない。絶対にないのだ!注文の流れを変動させる根本原因を理解すれば、このことに気づく。この私の発言を信じない程度に比例して、分析をすればリスクを取り除けるという幻想を抱きやすくなる。

いったんこの幻想を抱くと、まだ知らないかすぐには気づかない誤りを犯して、その悪影響を受けるだけではない。着実に成果を上げられると確信するためには、精神面のスキルを学ぶ必要があるが、それが必要だということもほとんど理解できない。少なくとも、まず苦痛をたっぷりと味わったあとでないかぎりは。プロトレーダーの視点から相場をとらえるために必要なほとんどすべての核心を成す考えは、売買注文の流れに応じて価格がどう動くかを理解するところから生じる。

値動きと注文の流れ

そこで、まずは値動きと注文の流れの関係について、実例を使って説明しよう。

数年前、トレードコーチとして働いていたときにアドバイスを求めてきた人がいた。彼の説明によると、彼は優れた分析スキルを身につけていたが、自分の資金に加えて家族と多くの友人の資金でトレードをしていて、何度か失敗をしたと言う。彼が置かれている状況を調べると、分析力は確かに優れていたので、トレーダーを辞めてテクニカルアナリストの仕事を探すことを提案した

彼ならトレードでの成功を妨げている問題を解決する間、何か安定した収入が入る仕事に就けると思ったのだ。彼は本当に必死で人生を立て直したがっていたので、私のアドバイスを受け入れて、シカゴにある大手ブローカーのテクニカルアナリストの職に就いた。そのブローカーのオーナーは、現在CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)グループに属しているCBOT(シカゴ商品取引所)で人生の大半を過ごし、大豆を扱うフロアトレーダーとして大成功していた。もうフロアでは働いていなかったので、自社のコンピューター画面から行うトレードはフロアトレーダーとして慣れ親しんでいたものとはまったく異なっていた。

彼は画面を通したトレードも、最近のトレーダーが頼りにするテクニカル分析の指標の使い方もほとんど知らなかった。それで、彼は新入りのテクニカルアナリストに、指標をどのように使って売買機会を見つけるのか教えてほしいと頼んだ。この元大豆トレーダーはシカゴのトレード業界で伝説的な人物だったので、彼の頼みはアナリストにとって何よりもうれしかった。先に進める前に、ここで指摘しておきたいことがある。元フロアトレーダーもアナリストも同じトレードと言われるものをしてはいたが、二人はまったく異なる世界に住んでいた。

二人の主な違いは、元大豆トレーダーは引退するまで取引所のフロアで働いていたので、注文の流れが片寄ると価格がどう動くかを詳しく知っていた。一方、アナリストは取引所のフロアで働いた経験がなかったので、値動きがどのようにして生じるのかまったく分かっていなかった。しかし、同時に、自分は分かっていると思い込んでいた。相場の動きを予測するために使っていた数学の方程式がしばしば極めて正確だったからだ。また、正確でなかったときには理由として、常にもっともらしい言い訳(論理的な例外)があった。

それで、いずれにしろ、アナリストの話はいつも市場で何が起きているか分かっているように聞こえた。一方、元大豆トレーダーは、市場で何が起きているかをアナリストが分かっていない、ということに気づいていた。しかし、元大豆トレーダーはまた、チャート上の線や方程式がほかのトレーダーの動きを極めて正確に予測することがしばしばあることに戸惑ってもいた。ある朝、二人が大豆相場を観察していたとき、アナリストは一ブッシェル当たり八ドル二〇セントまで上げたら反落すると断言した。

彼の分析では、八ドル二〇セントがその日の高値だったからだ。そして、一ブッシェル当たり七ドル八五セントがその日の安値になるはずなので、そこで再び上昇に転じるとも言った。彼がそう言ったとき、大豆は八ドル一二セント近辺を付けていた。午前中の場が進むにつれて、次第に小安くなっていた。七ドル八七セント付近まで下げたとき、元フロアトレーダーは振り返って、アナリストに、「ここで下げ止まるんだね」と尋ねた。アナリストは「そうです」と答えた。

すると、元フロアトレーダーは、「そして、ここが今日の安値でもあるんだよね」と念を押した。アナリストは、「もちろんです!」と答えた。元フロアトレーダーはちょっとためらったあと、アナリストを見据えて、「そんなことはでたらめだね。見ていなさい」と言った。

彼は前に向き直ると、大豆を扱うピットの注文受付に直接、電話をかけた。相手が電話に出ると、彼は「大豆二〇〇万ブッシェルを成り行きで売り」と伝えた。大豆先物についてよく知らない人のために言っておくと、一枚は五〇〇〇ブッシェルに相当する。大豆価格が一セント動けば、一枚当たりの利益は五〇ドルになる。だから、一枚買ったあとに一セント上げたら、五〇ドルの利益が得られる。あるいは、一枚売ったあとに一セントセント下げても、五〇ドルの利益が得られる。逆に、一枚を買うか売るかしたあとに、ポジションに対して一セント逆行したら、五〇ドルの損失が出る